いい姿勢とは?

肩こりや腰痛その他の体の不具合を考える上で、姿勢が大事だと言う考え方があります。

それでは、「いい姿勢」とはどんな姿勢の事をいうのでしょうか?

いい姿勢と言うと皆さんは大体、キリッと背筋を伸ばしたきれいな姿勢を想像します。

では、「その姿勢をしてみてください」どうです、何分もったでしょうか?
もしくは、何十秒でしたか?背筋を力いっぱい伸ばしたおかげで、疲れてしまいましたか?

そこで、「では、今度は悪い姿勢をしてみてください」体の力を抜いて猫背になってお腹を折って・。
どうです?「だらーん」として楽ですか?
では、そこから、体を動かしてみてください。スムーズに使えますか?
「動きにくい」「だるい」「痛い」などの症状がでましたか?

そうです、見た目が「よい姿勢」「悪い姿勢」というのは、
どちらも、体にとっては「悪い姿勢」とういうことになりそうです。

それでは改めて、体にとって「いい姿勢」とは、どんな姿勢なのでしょうか。

「いい」とは、「楽な」「長く持つ」「使える」というような意味を持ちます。
「楽な」「長く持つ」姿勢は、先ほどの見た目が「いい姿勢」と「悪い姿勢」の間にあります。

それでは、椅子に座ってまず見た目が「いい姿勢」をして下さい。
軽く深呼吸して、息を吐いたところで、軽くわきをしめ、手のひらを上に向けてください。
どうですか?肩の力が抜け、お腹も背中も力み過ぎない感じがするでしょう。
これなら、「楽な」「長く持つ」感じがしますね。
あとは、「使える」というこです。
そこで、重要なのが、体にとって「いい姿勢」の場所とは、ある一点ではなくて
フレキシブル(自由な)な場所だ、というところにポイントがあります。

それでは先ほどの腋をしめた姿勢から、おへその所に意識だけもっていってください。
この姿勢で、誰かに体を揺さぶってもらうとわかるのですが、
最初の見た目が「いい姿勢」「悪い姿勢」よりも揺られにくい状態になると思います。

この姿勢がいわゆる「腹が据わっている」「腰が据わる」という状態になります。
この姿勢で体を使ってみてください。
どうです?とても安定しているので使いやすいでしょう?

コンクリートのビルでも地震で倒れないように土台(基礎)をしっかり造って
上のほうはわざと揺れるように(フレキシブル)設計されています。
(一部違うものもあるので細かい点はご容赦を)ただの硬い箱だと倒れてしまうかもしれませんし、
はてまた、今時の骨のない構造(耐震偽造 2005年執筆当時)だと、崩れてしまいますよね。

精神状態も同じようなことが言えます。力み過ぎればボキンと折れるし、骨抜きだと使えませんよね。

こんな簡単なことで、体にとって「いい姿勢」は出来ます。

さあ、一息抜いて、体や心にも「いい姿勢」というのを実践しようではありませんか。

2018年06月03日